無料体験のつもりで登録したアプリが、いつの間にか毎月引き落とされていた。使わなくなってから半年たっていたことに、明細を見て初めて気づいた。編集部には、そうした話が少なからず届きます。アプリの課金は金額が小さいものも多く、一つひとつは気にならないため、まとまってから存在に気づくという性質があります。
やっかいなのは、契約したことを覚えていても、どこで解約すればいいのかが分かりにくい点です。アプリの中に解約ボタンがあるとは限らず、端末側の設定から手続きするものもあれば、提供元のウェブサイトで手続きするものもあります。この違いを知らないままアプリを削除してしまい、支払いだけが続くという行き違いも起こります。
この記事では、アプリの課金がどこで管理されているのかという仕組みの整理から、契約中のものを洗い出す方法、解約忘れを防ぐ手順までを順にお伝えします。なお、端末の画面名やメニューの並びはOSのバージョンによって変わります。お使いの端末では名称が異なる場合がありますので、手順は大枠としてお読みください。
アプリの課金は、契約先が三通りに分かれる
解約でつまずく最大の理由は、契約先が一つではないことにあります。同じ「アプリの月額料金」でも、実際に契約している相手は次の三通りに分かれます。ここを取り違えると、正しい場所にたどり着けません。
| 契約先 | どこで手続きするか | 見分け方の目安 |
|---|---|---|
| アプリストア経由 | 端末の設定内にあるアカウント管理の画面 | アプリ内で購入し、ストアから領収メールが届く |
| 提供元のウェブサイト経由 | 提供元のサイトにログインして手続き | ブラウザで登録した、提供元名義でメールが届く |
| 通信会社などの決済経由 | その事業者の会員ページ | 通信料金と合算で請求されている |
判断の手がかりになるのは、登録したときに届いたメールです。差出人がストアなのか提供元なのかを見れば、どこで契約したかがおおむね分かります。メールを消してしまった場合は、クレジットカードの明細に記載されている名義から逆にたどる方法もあります。
覚えておきたいのは、アプリを端末から削除しても契約は終わらないという点です。削除は端末上からアプリを消す操作にすぎず、契約とは別のものです。必ず契約先で解約の手続きを済ませてから削除してください。
まず、契約中のものをすべて洗い出す
管理を始めるにあたって最初にやりたいのは、いま契約しているものを一覧にすることです。記憶をたどるのではなく、記録から拾っていくのが確実です。
- 端末の設定を開き、アカウント関連の項目から定期購入の一覧を確認します。iOSでもAndroidでも、アカウント情報の中に契約中のサービスをまとめた画面が用意されています
- クレジットカードとデビットカードの明細を、直近数か月ぶん見返します。毎月同じ金額が同じ時期に出ていれば定期契約の可能性があります
- コード決済や通信会社の利用明細も同様に確認します。ここで請求されているものは端末の設定には表示されません
- メールを「ご登録」「無料体験」「更新」などの語で検索し、心当たりのないものが残っていないか探します
洗い出した内容は、名称、月額、次回の更新日、契約先の四つをメモしておくと後が楽です。家計簿アプリを使っている方であれば、固定費として登録しておくと毎月自動的に目に入ります。記録の付け方は家計簿アプリの選び方もあわせてご覧ください。
解約手続きの大枠と、確認しておきたい点
契約先が分かれば、手続きの流れ自体は共通しています。アプリストア経由であれば、端末の設定からアカウントの管理画面に入り、定期購入の一覧を開いて、対象のサービスを選び、解約に相当する項目を選ぶ、という流れです。項目の名称は「サブスクリプション」「定期購入」「登録内容の管理」など、OSやバージョンによって異なります。見当たらない場合は、設定内の検索機能でアカウント名や購読といった語を探すと見つかることがあります。
提供元のウェブサイトで契約した場合は、そのサイトにログインし、会員情報やプラン設定の画面から手続きします。こちらは提供元ごとに構成が違うため、公式サイトのヘルプで解約方法の案内を探すのが早道です。
手続きの前後で確認しておきたいのが次の点です。解約した時点で使えなくなるのか、それとも支払い済みの期間の終わりまで使えるのか。年額で契約している場合、途中で解約したときの扱いはどうなるのか。無料体験の期間中に解約すれば請求は発生しないのか。いずれも提供元の規約に書かれていますので、契約前に読んでおくのが理想です。
解約が完了したかどうかは、必ず画面上の表示か、届いた確認メールで確かめてください。手続きの途中で画面を閉じてしまい、完了していなかったという例は珍しくありません。定期購入の一覧に戻り、状態が変わっていることを目で確認するのが確実です。
解約忘れを防ぐための、事前の仕込み
いちばん効果があるのは、契約した直後に手を打っておくことです。無料体験を始めたその日に、次の二つをやっておくと忘れにくくなります。
ひとつは、体験期間が終わる二日ほど前にカレンダーの予定を入れておくことです。終了日当日ではなく数日前にしておくのは、その日に手続きできない事情が出たときの余裕を持たせるためです。もうひとつは、そのアプリを何のために試すのかを一行メモしておくことです。期限が来たときに、その目的が果たせたかどうかで続けるか決められます。
継続的な仕組みとしては、月に一度、定期購入の一覧を開く日を決めておく方法があります。給料日や月初など、覚えやすい日に紐づけるとよいでしょう。この習慣があると、忘れていた契約も一か月以内に見つかります。語学や学習系のアプリは体験期間つきのものが多いので、無料体験と解約前に確認したいこともあわせて押さえておくと安心です。
契約を減らすかどうかの判断基準
一覧ができたら、次は残すものを決める作業です。判断に迷ったときは、金額の大小ではなく、直近一か月で実際に開いたかどうかで見るのがおすすめです。使っていないものは、月額が小さくても価値を生んでいません。
迷いやすいのは、たまに使うものです。この場合は、必要になったときに再契約できるかどうかを確認してみてください。多くのサービスは再契約が可能なので、いったん止めて、必要になったら戻すという選択が取れます。保存したデータが消えるかどうかだけは、事前に確認しておくと安心です。
なお、動画編集や写真加工のアプリは、無料で使える範囲と有料機能の境目が分かりにくいものがあります。契約する前に無料の範囲でどこまでできるかを確かめる考え方は、スマホ動画編集アプリの選び方でも触れていますので参考にしてください。
まとめ
- アプリの課金はストア経由、提供元サイト経由、通信会社の決済経由に分かれます
- アプリを削除しても契約は続きます。必ず契約先で解約してから削除しましょう
- 設定の定期購入一覧とカードや決済の明細を突き合わせて、契約中のものを洗い出します
- 無料体験は開始日に終了前の予定を入れ、月に一度は一覧を確認する日を決めておきましょう
編集部では、掲載しているアプリを目的別に絞り込める一覧を用意しています。それぞれの料金と、無料で試せる範囲を並べて確認できますので、契約する前に条件を見比べたいときにご活用ください。
